電車バスでもアクセス可能。黒斑山〜蛇骨岳登山で雄大な浅間山を望む
雄大で見事な円すい形が特徴の活火山・浅間山(2,568m)。
今は噴火警戒レベル2のため登ることが出来ませんが、外輪山である黒斑山(2,404m)に登ればその山容を目の前に望むことが出来ます。時間と体力があれば黒斑山から続いている稜線をたどって蛇骨岳(2,366m)・仙人岳(2,319.1m)まで足を延ばすことも。
途中ガレ場やぬかるみやすい箇所はあるものの、特に迷うような登山道ではないので、低山に慣れて来た方が挑戦する2,000m以上の山としてもおすすめです。
また、行きに新幹線を利用しないといけませんが電車バスでもアクセス出来るという、車を持っていない方・免許を持っていない方・私のようなペーパードライバーにも嬉しい山でもあります。新宿方面に帰る場合、交通費を節約したい方は現地16時頃出発のバスタ新宿行き直通バスがありますよ。(2017/11/06現在)
駐車場 及び 高峰高原ホテル前バス停がある車坂峠に黒斑山登山口があり、中コースと表コースの2つの登山道があります。中コースは表コースより短い時間で黒斑山まで行く事が出来ますが展望は無し、表コースは中コースよりキツく時間もかかりますが道中で遠くの山々を望む事が出来ます。
今回は黒斑山の先・蛇骨岳まで足を伸ばしたいので時間を優先した中コースを紹介します。
登山口(車坂峠)までのアクセス:公共交通機関の場合
行きはバスに間に合うよう新幹線を使う必要があります
- 新宿駅(中央線)→東京駅(北陸新幹線)→佐久平駅 約1時間50分
- 佐久平駅(JRバス関東) 8:35発→高峰高原ホテル前バス停 9:29着(2017/11/06現在)
- 電車代 ¥6,140(IC利用)
※バスについては最新の情報をご確認下さい( JRバス関東:一般路線バスのご案内の「長野県:佐久平駅・小諸駅〜きのこの森〜高峰高原」を参照)
お金がある方は帰りも新幹線で良いのですが、時間がかかってもお金を節約したい場合はバス1本で新宿まで戻れます。
- 高峰高原ホテル前バス停 16:19発→バスタ新宿20:17着(指定席・要予約)
- バス代 ¥3,100
※予約方法など詳しくはJRバス関東のホームページをご確認ください(デジタル時刻表:新宿~佐久・小諸・高峰高原)
登山口(車坂峠)までのアクセス:車の場合
この写真の撮影日
2017年11月3日(金)
登山口(車坂峠)周辺情報
- 駐車場:高峰高原ビジターセンター前 40台程
- トイレ有り(後述します)
- 下山後、靴を洗える水場有り
- 食事:高峰高原ビジターセンター及び高峰高原ホテルで可
黒斑山の地図
黒斑山の地図は山と高原地図の「浅間山」に載っています。迷うような道ではありませんが、登山には必ず地図を携帯するようにしましょう。
登山の前に…車坂峠手前の車道にて
車でのアクセス限定になりますが、朝早く車坂峠へ向かうと綺麗な朝やけに出会えます。
家を早出しないといけないのは辛いですが、山も駐車場も空いているし、山は午後になると雲が出てきてしまうことも多いので早朝アタックはおすすめです。
用がなくてもトイレに寄ろう
高峰高原ビジターセンター内にトイレがありますが、早朝だと開館していません。ほんの少し歩いた別の場所にもトイレが設置されていますのでそちらを利用するのが良いでしょう。外に設置されているとは思えないほど綺麗なトイレです。
それと、トイレに行きたくなくてもぜひトイレ方面に行ってみて欲しいのです。
そんなトイレの場所ですが、ビジターセンターを少し戻ったところに看板がありますので斜面を上がります。
ほどなくトイレ。矢印の方向に進むと…
(これは早朝撮影のため少し暗いですが)晴れていれば長野県側の街並みと山々、そして富士山を望むことが出来るのです。駐車場から近いのでトイレに用が無い方も、是非。
車坂峠〜中・表コース分岐まで
黒斑山登山口。バス停・駐車場のすぐ側にあります。今回は行きも帰りも中コースを使います。
1時間20分ほど鬱蒼とした森の中を歩きます。静かな森の中をゆっくり歩くというのも良いものです。展望が無いのをつまらなく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、これから見える景色をより一層楽しむためのスパイスだと思えばこの状態も悪く無いと思えるかもしれませんよ。
中・表コース分岐からトーミの頭へ向かう…その前に
森の中を抜け稜線に出ると、大展望が目に飛び込んできます。
晴れていれば、遠くに富士山を望むことも。
このまま黒斑山に向かいたいところですが、ほんの少しだけ「表コース」側に寄り道してみませんか?
ほんの少しだけ表コース側に戻ると「槍ヶ鞘」という場所に出ます。浅間山を望むには絶好のポイントです。
浅間山を正面にして左を見ると急な坂。これを登ればトーミの頭に到着です。
トーミの頭へ
トーミの頭までは急登で、足場もガレています。写真は少し登ったところから下を撮影したもの。慣れていない人には上りよりも下りの方が怖いかもしれません。
急登のてっぺんがトーミの頭。
トーミの頭から見える浅間山。
浅間山を正面に左を見ると、黒斑山、蛇骨岳、仙人岳と続く稜線。
トーミの頭で景色を堪能したら、少し下って「草すべり分岐」を上に進めば黒斑山までもう少し。
黒斑山山頂〜蛇骨岳へ
トーミの頭から20分ほどで黒斑山に辿り着きます。この写真は早朝なので人がいませんが、山頂は狭く混雑するので休日にここでランチ…というのは少々厳しいかもしれません。
黒斑山から蛇骨岳までは1km・30分ほどです。
蛇骨岳までは展望が無い場所だったり、ある場所だったり。
展望がある場所では、後ろを振り返るのも良いものです。
岩の塊が見えてきたら、蛇骨岳まであと少し。
蛇骨岳
蛇骨岳は黒斑山に比べると広い山頂です。
浅間山とは反対側を見ると、田代湖、その奥は四阿山、草津白根山方面。下界は丁度紅葉が見頃のようです。
蛇骨岳から仙人岳方面。
仙人岳へ続く稜線も素敵なので歩きたかったのですが、蛇骨岳〜仙人岳は往復1時間程。この日は普段登山をしない夫が一緒だった為、残念ですが下山にかかる時間も考慮して来た道を戻ります。
我々は朝早く登り始めたので道中は空いていましたが、10時を過ぎると山は沢山の人で賑わいます。
トーミの頭にも沢山の人が。写真を撮るのも大変そうです。
来た道・中コースを戻ります。
下山後
ビジターセンターの入り口前には靴やストックを洗える水場が設置されています。ブラシも置いてあるのでとても助かります。
下山後はビジターセンターや高峰高原ホテルで食事などが出来ますよ。
…これは全くの余談なのですが、ビジターセンターに「キャベツ味のソフトクリーム」が売られておりました。一体どんな味なのでしょうか。食べたことがあるというチャレンジ精神溢れた方がいらっしゃいましたら、是非味の感想をお聞きしたく思っておりますので何卒よろしくお願い申し上げます。
こちらは去年の夏の写真。
夏は抹茶プリン、冬は雪をかぶって粉砂糖をかけたガトーショコラのような色になる浅間山。自然が作り出す変化に富んだ姿は、いつ訪れても心惹かれる美しさです。まだ黒斑山に登った事のない方は、ぜひこの雄大な自然を満喫しに足を運んでみてはいかがでしょうか。